女性ホルモンとTHCの関係、月経前症候群を緩和させる効果に期待

学び By KSUK

ホルモンは強力な化学物質であり、絶えず変動することで我々の体が様々な環境に対応するよう影響を与えています。特に卵巣で産生される性ホルモンは、シスジェンダー(生まれた時に診断された身体的性別と自分の性同一性が一致し、それに従って生きる人のこと)である女性の認知および行動機能の調節に重要な役割を果たすことが示されています。

大麻と月経周期の関係を調べる研究が2つあり、どちらも1980年に行われました。無作為化二重盲検プラセボ試験、大規模なサンプル群、制限要因、交絡要因がほとんど無いなど、いずれの試験も科学研究の「スタンダード(基準)」を満たしていません。

この研究は、女性においてTHCと性ホルモンの間に有意な関係がないことを見出しました。ただし、ここから使用されたTHCの効力に基づいて結果を話していきます。

では、THCが卵巣ホルモンに及ぼす影響などについて検討していきましょう。



女性はTHCへの耐性が強いとされる理由

いくつかの理由から、女性は一般に男性よりもTHCに対する耐性が高いことが分かっています。

THCの化学的性質を考えてみましょう。THCは脂溶性であり、脂肪細胞と結合します。THCは体内のシステムに何週間から何ヶ月も留まると聞いたことがあるかもしれませんが、上述した脂肪細胞と結合することが理由です。

人類が進化するにあたって女性は男性よりも脂肪の割合が高くなったことから、THCを摂取した場合に血流よりも脂肪細胞に移行するTHCの量が多くなります。結果として、THCが循環して脳に到達し、「ハイ」な効果が定着することは少ないのです。

女性がTHCに対し耐性が高いもう1つの理由は、卵巣ホルモンにあります。さて、我々が議題にあげたいのはどの卵巣ホルモンでしょうか。どの程度の寛容性が得られるかは、月経周期のどの段階にいるかによって異なります。

発情期

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月経周期は通常28日間です。最後の2週間は発情期と呼ばれ、ある人はこれを「セクシー」 期としたりもしています。

この時期、卵巣はエストロゲンを産生しています。エストロゲンは、特に配偶者を見つけるためのホルモンで、女性の感性を含む性的能力を高める効果があります。一般的に、認知度が高いということは、動物的にいえば 「狩猟中」 の状態を示しているということです。

ラットモデルを用いた研究では、発情期のメスは発情周期の最後の2週間である期間でTHCに対する感受性が高いことが示されています。カフェインやアルコールなどの刺激物質の影響を調べたヒトでの研究も同様の結果が得られており、発情期の女性は物質の影響を受けやすいとされています。

発情停止期(すなわち排卵後)の間は、大麻に対する感受性は他のすべて物質と同様に低下します。プロゲステロンは卵巣の良き友となり、これらの値が高いと、不快感、疲労感、動揺を感じます。

発情停止期

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THCと女性ホルモンの動態は様々です。これまでのところ、エストロゲンとTHCは互いに良い関係を築いているようですが、プロゲステロンについてはどうでしょう。

残念ながら、プロゲステロンは女性の皆に愛されいません。理由は、PMS(月経前症候群)の主な原因だからです。PMSは、イライラしたり不安になったりといった精神的な症状や、頭痛やお腹の張りなどの身体的な症状が現れることで知られています。

プロゲステロン・レベルの上昇は、気分の変動、乳房の痛み、ただれ、疲労感などと相関します。

幸いなことに、アカゲザル(ヒトと同じ霊長類)で実施された研究は、THCが発情間期に生産されるプロゲステロンの量を減少させたことを示しています。これは、直接的な阻害ではなく、プロゲステロンの産生を「調節」することを意味しており、単に産生を停止させるよりも安全です。

多くの女性がPMSや月経中に大麻製品へ目を向けるのも不思議ではありません。大麻の成分であるカンナビノイドは、プロゲステロンの影響を和らげ、内在性カンナビノイドシステムの生理的必要条件を満たすのに役立ちます。

『生理的必要条件』としているのは、研究がCB1受容体が発情間期に視床下部で増加することを示したということです。これは、自分でカンナビノイドを生成している場合でも、大麻を介して摂取している場合でも、体内でカンナビノイドが必要になることを意味します。

女性ホルモンと大麻に関しては、さらなる研究が必要です。それは、ホルモンが非常に複雑であり、認知機能(短期と長期)、生理学的変化(CB-1受容体の変動)、女性の生殖系における役割に影響を及ぼすからです。

しかし、いくつかのことが明らかになり始めています。発情期になると性意識が高まり、精神を変化させる物質に対する感受性が高まる傾向にあります。

発情間期はプロゲステロンを産生し、視床下部のCB1受容体を増加させますが、これらの変化はいずれも僅かなTHCで大きく改善される可能性が高いということです。

とはいえ、PMSに関連する重度の症状を経験した場合、医師に相談した後適度に摂取すると良いかもしれません。

なお、日本でTHCを服用することはできませんので、医療用途での大麻規制がなされるまで待つしか無さそうです。

参照:leafly


カテゴリー:学び
タグ:PMS,THC,アルコール

KSUK

HipHopが好きなことから大麻に興味を持つ。医療用途での研究結果から、さらに大麻へ深い関心を持つ。そんな23歳が運営しています。